せやま学校

家づくり対談

宇治徳洲会病院 丸山 立憲 × 瀬山 彰 対談

宇治徳洲会病院 丸山 立憲 × 瀬山 彰 対談 対談

真面目すぎるほどに徹底して本物志向を貫き、知名度やブランドよりも本質を追求。自身の利益ではなく、業界の未来、子供達の未来のために命を燃やす。そんな日本が誇るプロの仕事人に、同じ志を持つ瀬山さん自らが指名をして、白熱トークを展開。プロとは何か?本物とは何か?私たち日本人の心に火をつける熱い熱い対談企画!

1979 年のオープン以来、救急を中心に宇治市の地域医療に貢献してきた宇治徳洲会病院。中でも丸山総長が専門とされる小児医療の分野は、約40 年にわたって24 時間体制で診療にあたってきた。2015 年5 月に新築移転し、ますます宇治市の地域医療に貢献する同院の小児医療の現状や丸山総長の想いに、瀬山氏が鋭い視点で迫った。

小児救急を中心に宇治市の発展に貢献

  1. 瀬山丸山総長は宇治市の小児医療を40年近く支えてこられましたが、開院当初は地域の小児医療はどのような状況だったのでしょうか?
  2. 丸山当時は、奈良市と京都市の間には小児救急の受け入れ先がない状況で、当院は小児の一次救急を受け入れる病院として開院しました。夜間の救急へのニーズが非常に高く、近隣の開業医や住民から次第に信頼を集めることができました。
  3. 瀬山私も2歳になる双子の父親です。救急をはじめとする地域の小児医療の充実は、子育て世代のママ・パパにとって大きな関心事。現在は非常に恵まれた環境にありますが、開院当時のことを考えると本当に先人たちに感謝です。
  4. 丸山そうですね。40年が経過して地域に開業医も増えてきたこともあり、当院が果たす役割も変化してきています。2000年にNICU(新生児集中治療室)を導入するなど、小児医療の中でも困難な疾患に対応していく医療体制を地域から求められています。
  5. 瀬山住民にとって生活と医療は切り離すことができません。そういう意味では、宇治徳洲会病院は、医療の面から地域の発展に貢献してきたと言えますね。
  6. 丸山宇治市の人口はそれほど変わってはいませんが、住み易さという点では当院も貢献できていると思っています。
  7. 宇治徳洲会病院 総長
    丸山 立憲

    愛媛県八幡浜市出身。京都大学医学部卒。日本小児科学会学会員、日本小児神経学会学会員。宇治徳洲会病院開院当初から、宇治市の小児医療の発展に貢献。囲碁やサイクリング、俳句など趣味が多彩で、気候の良い時には木津川と桂川の土手を通って嵐山方面までサイクリングすることもある。

小児分野でも増加傾向にある「心の病」と「アレルギー疾患」

  1. 瀬山昔と今とで子どもの疾患に変化はありますか?
  2. 丸山医療の進歩によって感染症は減少傾向にあります。変わってアレルギー疾患の相談は増えていますね。そして小児科医にとって困難なのが「心の病」です。短時間の診療で改善する疾患ではありませんし、薬を処方するにも資格が必要です。それに発達障害を加えると、小児科医だけでは治療することが難しい状況です。
  3. 瀬山私の姉が教師なのですが、発達障害など現場で見極めることが難しいと言っていました。子どもの「心の病」の原因を探っていくと、一概には言えませんが家庭に何らかの問題があるように感じます。全ての解決は無理ですし、特効薬にはならないかもしれませんが、子どもを部屋に閉じ込めるのではなく、家族が円滑にコミュニケーションできる住まいにすることが、様々な問題の解決策のひとつになればと思います。
  4. 丸山本当にそうですね。昔は大家族が多かったので、自然と家族のコミュニケーションは取れていました。瀬山さんは「せやま学校」などで、そうような話を発信しているんですか?
  5. 瀬山人数分の子ども部屋を作りたいと相談を受けることも多いのですが、そんなんロクな子に育たんぞ!と言っています(笑)。私も4人兄弟で家族6人が川の字どころか、州の字で育ちましたから(笑)。
  6. 丸山徳洲会の洲ですね!私も家族のコミュニケーションは本当に重要だと思っています。
  7. せやま学校 代表
    (イシンホーム大阪 代表) 瀬山 彰

    筑波大学理工学部卒(硬式野球部所属、高校数学教員免許取得)。大学卒業後、日本最大手経営人事コンサルティング会社にて、全国ハウスメーカー・工務店を担当。住宅業界で手腕を振るう中、住宅業界の悪しき文化に疑問を覚え、家づくりの新たなスタンダードを確立することを目標に掲げる。2015年、「家づくり せやま学校」を開校。展示場では絶対教えてくれない住宅業界の裏話が聞ける「瀬山先生の楽しい授業」が話題を呼び、各メディアからも注目が集まっている。関西を中心に年間100件以上の公演をこなしながら、雑誌コラムの連載やラジオ番組での出張授業を行うなど、活躍の場を広げている。

役割を分担して、地域全体で病気の予防に取組む

  1. 瀬山人生において家で過ごす時間が長いので、ナイチンゲールの著書にも書かれているように、家を換気することは病気の予防に繋がります。私たちは病気を治すことも診断することもできませんが、病気にかかりにくい家づくりという点では貢献できているのかもしれません。
  2. 丸山確かにそうですね。病気の予防というのは大事ですが、医師からは生活習慣など患者さんに対して明確に指摘できないところもあります。例えば喘息を患っている子どもが、ジメジメした住環境や空気の悪い地域で暮らすことは良くないのですが、転居しなさいとは言えません。
  3. 瀬山アレルギーの子どもには空気をキレイにしなさい、両親が仲良くしないと子どものストレスになるよなど、医学的見地からは言えないことでも、私たちは住まいづくりに対してハッキリと言う事ができます。先ほど宇治徳洲会病院と開業医との役割分担の話が出ましたが、予防に関して病院と私たちとの役割分担とも言えますよね。
  4. 丸山そうですね、病院が地域と協力しながら、地域全体で子育てに貢献していく取組みは必要ですね。

プロが中立の立場で情報発信していくことが業界全体の発展にも繋がる

  1. 瀬山最後に、医療のプロである丸山総長が、自分の子どもや大切な人の健康を託せる病院とは、どんな病院ですか?
  2. 丸山医療業界でもネットの情報が全て正しいとは言えませんので、重要なのは普段から家族全員の健康などの相談ができる信頼できる「かかりつけ医」の存在だと思っています。
  3. 瀬山確かにそうですよね。私の父は歯科医なのですが、地域の歯医者ランキングサイトは全く信用できませんでした。建築業界に限っていえば、ネットの情報は嘘が多いのが現状です。しかし、企業も儲けないといけませんのでそれ自体を否定はできませんし、ユーザーがそれを見極めることは非常に困難です。そういう意味で、プロが中立な立場で「自分ならどれを選ぶか」を伝えていくことが重要で、そこに真実があると思っています。
  4. 丸山なるほど!そういう目的をもって「せやま学校」を開催しているんですね。プロの立場から正しい情報を発信していくことは、業界全体の発展にも繋がりますね。
  5. 瀬山はい!私はその想いで様々な取組みを行っていますし、今回のように様々な立場の方とお話できる機会を楽しみにしています。本日はお忙しいところお時間をいただ きありがとうございました。
  6. 丸山こちらこそ、様々な話ができて楽しかったです。

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